AI開発を依頼するときにかかる費用相場とポイントを解説
IT技術の進歩に伴い、AIを活用したシステムを導入する企業が増えています。自社でもAI開発を外部へ依頼したいと考えてはいるものの、「費用はどれくらいかかるのか?」「どうやって依頼すれば良いのか?」など分からないことが多い担当者の方もいることでしょう。今回はAI開発における費用相場を工程ごとに紹介すると共に、AI開発の外注で失敗しないためのポイントも詳しく解説します。
AI開発とは?
AIとは「Artificial Intelligence」の略称で、日本語では人工知能とも言われます。AIについて明確な定義づけはされておらず、人間に近い知能を備えた機能を持つコンピューターシステムをAIと呼ぶケースが一般的です。
AIは大きく「特化型AI」と「汎用型AI」の2種類に分けられます。特化型AIとは特定の分野における処理能力に優れた人工知能で、その分野では人間以上の処理能力を発揮できることが特徴です。現在の産業分野で広く活用されているタイプでもあり、車の自動運転・天気予測システム・画像や音声認識などには特化型AIが用いられています。一方、汎用型AIはあらゆる分野に対し人間のように思考・問題処理する性能を持った人工知能のことを言います。SF映画などのフィクション作品でよく見られる、「感情を持った機械」のようなアクションが可能です。しかし現時点で汎用型AIは開発途中の段階にあり、社会への実用化にはまだ時間がかかると考えられます。
そんなAIを活用したシステム・サービスの開発が「AI開発」であり、企業は自社開発または外部の業者に依頼のうえ開発を行っています。
開発のプロセスについては開発するシステム・サービスによって変わることもありますが、基本的には以下のような工程となっています。
- 構想フェーズ
- PoCフェーズ
- 実装フェーズ
- 運用フェーズ
AI開発の概要や開発プロセスについては、以下の記事で詳しく解説しています。併せてご覧ください。
AI開発費用の内訳と算出方法
AI開発を実施するうえで、「どんな費用がどれくらいかかるのか」を知っておく必要があります。
AI開発は外部の業者に依頼するケースが一般的ですが、その場合は開発工程ごとにかかったエンジニアの人件費が内訳の大半を占めています。具体的な工程としては、一般的に以下の6段階に分けられます。
- ヒアリング
- コンサルティングや要件定義
- AI化の可能性チェック
- プロトタイプの作成(PoC)
- AIモデルの開発(本開発)
- システム開発
エンジニアの人件費は「人月単価×開発工数」という計算で算出されるため、工数の多い開発は相応に費用も高くなります。もちろん上記にかかる費用だけではなく、場合によってはAIの精度を向上させるために教師データを作成する「アノテーション費用」、実装後のバグ対応や通信障害対応などを行う「運用費用」なども必要になります。
基本的には、全工程における費用総額の見積もりを受け取りまとめて支払うことになりますが、近年は毎月定額の料金を支払いながら開発を行う月額制の開発サービスを提供している企業もあります。
AI開発の費用相場
AI開発の工程にかかる費用総額は、依頼する業者や開発内容などによってばらつきがあります。最低で数百万円以上はかかるケースが多く、最も高いと数千万円~1億円近くにまで及ぶことも珍しくありません。
なお、ハイブリットテクノロジーにおけるAI開発の費用の目安は以下の通りです。
工程 | 費用 |
---|---|
ヒアリング | 0円 |
コンサルティング・要件定義 | 月額60万~200万円 |
プロトタイプ作成(PoC) | 100万円~ |
AIモデル開発 | 月額80万~200万円×人月 |
システム開発 | 月額50万~200万円×人月 |
AI開発を外注するにあたって、まずは各工程にどんな意味があるのかを知ったうえで相場観を理解することが大切です。以下より、各工程の内容と費用について詳しく解説していきます。
関連リンク:アプリ開発費用はいくらかかる?費用の内訳やコスト削減方法などを解説 | ハイブリッドテクノロジーズ
ヒアリングにかかる費用(基本無料)
開発会社は最初に、「どんなAIを開発したいのか」を聞き出すためのヒアリングを行います。また「どのような技術を使いどのような流れで開発を進めるのか」、「各工程における費用はどれくらいかかる見通しなのか」といった説明も行われます。
ヒアリングの中で開発予算を伝えつつ、開発会社とすり合わせをしていきましょう。
この工程における費用は、基本的に無料となるケースが一般的です。
コンサルティング・要件定義にかかる費用(月額60万~200万円)
ヒアリングを経て正式に開発を依頼すると、次はコンサルティングとして「自社が抱える現状の課題」や「その課題をAIでどのように解決するか」などを明確にしていきます。AIはすべての課題に対応できるわけではないため、現状の課題に対してどんな機能を搭載すれば良いか?その場合に望める費用対効果とは?などを開発会社と話し合いながら構想の実現化に向けて検討します。そのうえで、要件定義書や仕様書を作成するというのが基本的な流れです。
ちなみに、コンサルティングや要件定義の工程は実際の開発とは別のサービスとして提供している開発会社もあります。この工程を自社で賄える場合は省略し、費用を削減することが可能です。
プロトタイプ作成(PoC)にかかる費用(100万円~ )
すべての要件が固まったら、AIの「プロトタイプ」作成が行われます。構想した機能・仕様を実際に形にできるかどうかを検証するための工程で、コンセプトの証明を意味する「PoC(Proof of Concept)」と呼ばれることもあります。この工程ではモックアップと呼ばれるAIの仮モデルを開発し、仕様書の内容通りの機能を実現できるのか、求めていた精度を発揮できているかなどさまざまな要素の検証が行われます。
なお、開発会社がすでに構築しているモデルをカスタイマイズすることもでき、その場合は費用を安く抑えられます。
AIモデル開発にかかる費用(月額80万~200万円×人月)
プロトタイプでの仮運用が成功したら、次は本格的な開発工程に着手します。仮運用の際に見つかった課題や問題点に合わせて全体を整えつつ、ユーザーの使い勝手も考慮してシステム全体のUI・デザインも形作っていきます。
所要期間は数ヵ月~半年以上に及び、期間中はエンジニアの人数に応じて人月単価が発生します。そのため、全工程の中でもAIモデル開発は最も費用が高くなりやすい工程です。
システム開発にかかる費用(月額50万~200万円×人月)
「AI開発」と呼ばれる作業は上記のAIモデル開発までとなりますが、それを実装するにはAIモデルを運用するためのシステム開発も必要な場合が多いです。AIは業務フローがデジタル化されているほど得られる成果も大きくなるため、実質欠かすことはできない工程と考えて良いでしょう。
こちらもAIモデル開発と同様、期間とエンジニアの人数に応じた費用がかかります。
AI開発を外部に依頼するときのポイント
外注によるAI開発で大きな成果を上げるには、いくつか注意をするべきポイントがあります。ここでは、AI開発の依頼前に知っておきたい4つのポイントをご紹介します。
目的・課題を明確にする
自社にとって本当に必要なAIシステムを開発するには、なぜAIを活用するのか?どんな課題をAIで解決したいのか?といった目的・課題を明確にしておく必要があります。「とりあえずAIを使えば業務全体の改善につながりそう」「開発してから活用の場面を見つけたい」など、漠然としたビジョンのまま開発を進めると着地点が曖昧になり、結果として無駄な時間と費用を費やすことになりかねません。そのような事態を防ぐためにも、目的・課題の明確化が非常に重要です。
目的・課題を明確にしたら、開発会社選びも慎重に行いましょう。開発会社は幅広い分野に対応できるオールラウンド型の会社もあれば、AIシステムの中でも画像認識やデータの異常検知といった特定の分野に長けた会社もあります。エンジニアの技術力も会社によって異なるため、実績などを必ず確認のうえ自社の課題解決・目的の実現を可能にしてくれる開発会社へ依頼できるように心がけましょう。
必要なコストを想定して予算を設定する
目的や課題と併せて、予算も事前に決めておきましょう。
先述の通り、AI開発は一般的なシステム開発と違い数百万円以上ものコストを要します。特に、これまでに例が少ない独自性の強い機能を搭載したAIシステムを開発するとなればさらに高額な費用がかかるものです。とはいえ、既存のAIモデルをカスタマイズして費用を抑えようにも、具体的な金額は実際に開発してみなければ予測することができません。
開発を進めていく中で、仕様変更や機能の追加などで費用が膨らみ続けることを防ぐためにも、事前に予算の上限を設定しておきましょう。
複数の会社に見積もりを依頼する
AI開発を外注した経験がなく、予算を設定しようにもどれくらいを上限とすべきか分からない方も多いことでしょう。その場合はAI開発における費用相場を理解したうえで、複数の開発会社から見積もりを依頼する必要があります。
見積もりの依頼は、金額設定が相場よりも極端に低い、または極端に高い会社に当たった際にその理由を問い合わせるきっかけにもなります。費用とサービス内容のバランスにおいて最も納得できる外注先を見つけるためにも、見積もりの依頼は欠かせません。
外注先と協力しながら開発を進める
開発会社にAI開発を依頼するとつい丸投げにしたくなるものですが、自社も協力しながら開発を進める体制を意識し続けましょう。
AI開発に必要な技術や知識はプロである開発会社が長けていますが、自社の課題や製品・サービスなど本質的な事情までは完全に理解していません。そのため開発会社に丸投げすると、技術的には優れていても自社には適さないAIシステムが完成してしまう可能性があります。
自社が希望しているAIシステムの完成へ最短距離でたどり着けるように、開発会社から進捗を共有してもらいながらプロジェクトを進行させましょう。
AI開発を外部に依頼するときによくあるアクシデント
AI開発のノウハウがない企業にとって外注は有効的な手段ですが、適切な進め方が分かっていないと思わぬアクシデントに見舞われるケースが多く見受けられます。その中でも特に起こりがちなアクシデントの例が、以下の通りです。
- 予定外のコストがかさむ
- 想定より納期がかかる
- 発注イメージと異なるシステムが納品される
上記それぞれが具体的にどのようなアクシデントなのか、以下より詳しく解説します。
予定外のコストがかさむ
AI開発のプロジェクトに取り掛かる以上は期待通りの成果を収めたいものですが、必ずしも思い通りの結果になるとは限らないのが現実です。
そこで無理に成果を出そうと仕様変更や機能の追加を繰り返したり、納期を守ることを意識し過ぎたりすると工数やエンジニアの必要人数が増えることとなります。その結果、最初に予定していた予算を大幅に上回るコストがかかる恐れがあります。
想定より納期がかかる
AI開発は一般的なITシステム開発よりも想定外の事態が発生しやすく、思っていたよりも開発期間が長引くことが珍しくありません。事前に開発会社とスケジュールを決められるとはいえ、発注者側にAI開発の知識がなく予想外の事態発生を前提としたスケジューリングができないことからこのようなアクシデントに繋がる場合があります。
加えて開発会社に開発を丸投げすると、開発状況のコントロールができず効率的にプロジェクトを進められなくなり、うやむやになってしまいやすいため注意が必要です。上項「AI開発を外部に依頼するときのポイント」でも述べた通り、開発中は開発会社とコミュニケーションを取りながら進捗を把握し、現場の状況に即したスケジューリングを行っていきましょう。
発注イメージと異なるシステムが納品される
当初想定していたイメージと異なるシステムが納品されてしまい、結果的に事業への活用はできず時間と費用を無駄にしてしまったというアクシデントです。これは「AI開発を外部に依頼するときのポイント」にて述べた、AI開発を行った先のビジョンが明確でない場合に起こる可能性があります。
AIシステムはあくまで自社の課題解決や目的を実現するための「手段」であり、導入そのものを目的とするべきものではありません。しかし「とにかくAIを導入したい」という考えだけでプロジェクトを立ち上げ、開発に関しては開発会社の方がよく知っているからと丸投げしてしまうと上記のような失敗に繋がります。
結果として自社内のニーズに応えられるシステムを作り上げることができず、導入しても従業員が上手く活用できなかったり課題の解決に至らなかったりします。
そのため、自社が抱えている課題は何か?それはAIで解決できるのか?といったポイントを、開発会社との協力体制で固めながら進行していくことが大切です。綿密にコミュニケーションを取れば信頼関係も築かれていき、開発会社から有用な提案やアドバイスを引き出しやすくなるというメリットにもつながります。
ハイブリッドテクノロジーズの提供サービス
ハイブリッドテクノロジーズでは、ビジネスデザイン、UIUXデザイン、設計、実装、テスト、リリース、運用、保守まで一気通貫してサービスを提供しております。500名以上の経験豊富なエンジニアにより、迅速かつ高品質なシステム開発が可能です。 アジャイル開発、ウォーターウォール開発、ハイブリッド開発と言った様々な開発手法に対応しており、契約形態に関しましてもラボ型契約と受託型契約の2つから選択いただけます。お客様の状況や開発内容に応じて、開発手法と契約形態を柔軟にご指定いただけますが、それぞれの開発手法、契約形態の特徴の親和性から、アジャイル開発ではラボ型契約が、ウォーターウォール開発とハイブリッド開発では受託型契約を選択されるクライアント様が多数を占めます。
ラボ型開発について: ラボ型開発 サービス
受託型開発について: 受託開発 サービス
ハイブリッドテクノロジーズが選ばれる理由
弊社ではクライアント企業様及びエンドユーザー様の声を聞き、UIUXを意識したビジネスデザインを行なっております。 テーマを決めて分析し、仮説を立ててビジネスデザインを行い、プロトタイピング、検証、フィードバックを受け、再度分析から始める。 この一連の流れを、アジャイルスクラム開発に精通した500名以上のエンジニアが高速で回していくことにより、最速でより良いものを実現していきます。 ハイブリッドテクノロジーズには市場の声を現実にするための仕組みとメンバーが揃っています。
システム開発の成功事例
システム開発での成功事例をご紹介します。
見守りサービス (株式会社otta)
サービス内容
位置情報履歴を、無料スマホアプリやメールを通じて保護者様に伝えるサービス
サービス上の課題/目指したいサービス
課題
共働き世帯や高齢者の増加など、社会構造の変化により、子どもや高齢者の見守りへのニーズが急速に高まっている。一方で、見守る方々の高齢化や地域コミュニティの変化により担い手は減少方向にあり、この需給ギャップを埋めるには、見守りの仕組みの生産性を大幅に向上させなければならない。
目指したいサービス
IoTを活用した見守りサービスのパイオニア企業として、見守り活動の生産性の飛躍的な向上に貢献するとともに、従来のサービスでは困難であった、多くの方々にご利用いただける料金体系を目指すこと。
クライアントの課題/要望
・追加開発体制のリソースが不足している
・既存ベンダーの開発チームと組み合わせながら、チームを構築したい
・事業状況に応じて柔軟にリソースを調整したい
当社を選択していただいた理由
キャピタル案件であり、HTからの投資次第で開発も頼みたいという理由から
当社ご提案内容
業界ラボ型(ストック)開発+保守にて提案
toB向け見守り管理システム開発
・今後の基盤変更も意識しながら登園バス管理システムの管理画面を作成し、サービス展開をしていきたい
・今後の開発体制構築も視野に入れつつまずはスモールに体制を構築しつつ今後の足掛かりとしたい
リソース活用し柔軟に対応できることと、javaを中心に進めていたが、よりモダンな言語を基盤に開発を進めたいという要望に対し、得意分野であった。
学習履歴データの可視化システム(放送大学学園)
サービス内容
学習履歴データ可視化システムの開発
サービス上の課題/目指したいサービス
課題
オンライン授業システムのデータベースには多量の学習履歴データが蓄積されており、このデータを学内の担当者が活用できるよう整備し、学生指導のためのヒントとして、あるいは学生に受講を促すための情報源として活用したいという意向があった。
目指したいサービス
・学外に開示する「サービス」ではなく、学内担当者用の「ツール」であること
・コマンドラインで操作可能なツールであること
・追加機能の実装をできるようにすること
クライアントの課題/要望
・社内で開発体制を保持していないこと
・金額をミニマムに抑えながら安定的な運用を実現したい
当社を選択していただいた理由
充分に仕様を満たす提案内容と他社と比較して最も安価な金額で入札提示したため。
当社ご提案内容
学習履歴データベースとBIツールの開発
オンライン授業システムのデータベースに蓄積された学習履歴データを活用するにあたって、実運用されているDBの処理とバッティングしないように、MongoDBに格納する処理にて開発を進めました。またMongoDBにデータを格納する際、他データとの連携も考慮し、汎用的なExperienceAPIに準拠したデータ形式を採用しました。
個人情報の扱いにおいては、開発人員含め、学生の個人情報の漏洩を防ぐため、学生の識別子を匿名化しての実装を実施しました。
DocIT (株式会社ドキットメディカルサービス)
サービス内容
働き口を探す医療従事者と、働き手を求める病院をつなぐマッチングプラットフォーム
サービス上の課題/目指したいサービス
課題
高額な紹介料がネックとなりスポットで人が必要な際に苦心をする病院の課題解決
目指したいサービス
休日や長期出張の空き時間を有効活用したい医師と、長期連休などで一時的に人手が必要となる病院をマッチングすることで医師の働き方の多様化を実現するサービス
クライアントの課題/要望
・サービス構想はあるが、実現させる開発パートナーが必要
・上流工程からの開発サポートが必要
当社を選択していただいた理由
開発にあたってサービス設計から本開発まで、一緒に伴走し考えながら開発してくれるパートナーとして安心感を感じて頂き、当社を選ばれました。
当社ご提案内容
ラボ型(ストック)開発にて提案
1.医療求人の性質を鑑みた機能提案、システム設計・開発
本サービスでは失敗の許されない医療系求人を取り扱うため、求人マッチングをする前に信頼のできる医師・病院であることを確認できることが重要となります。 そこで、実際に求人マッチングした医師・病院による相互レビュー機能を実装することで、信憑性の高いレビュー情報を蓄積することを提案・実現しました。 また、求人マッチング前に病院担当者と直接チャット出来る機能も実装することでレビューでは分からない定性的な情報確認も可能としました。 アジャイルスクラム手法の開発を取り入れることにより、システム開発の進捗報告を実際に動くシステム画面をお見せしながらデモンストレーション形式で毎週行いました。
2.定期的なスプリントを繰り返し、顧客と一緒に品質を高めるプロセスにて進行
実際に動くシステムを毎週見ていただくことで、開発進捗についての安心感やお客様も気がついていなかった新たな改善点がを発見でき、それを修正して再度デモンストレーションを行いました。この一連の流れを回すことで、お客様の求めるものを高い品質でご提供しました。
3.デザインを用いた視覚的なアウトプットで、具体的なシステムイメージを共有
Webサービス開発に初めて挑戦するお客様のため、お客様が思い描くビジネスを実現するためのシステムイメージを具体化していくデザインサポートも担当。求人情報サービスという特性上、さまざまな情報要素が混在する中で、目に見える形でデザインを整理・提案し、お客様からのフィードバックを受け、再提案を繰り返すことで、よりユーザーにとっての最適なWebサービスのための設計・提案・実現を行いました。
THINK, Reviewers (株式会社スパイス ボックス)
サービス内容
独自の「ソーシャルリスニング」手法をもって、企業と生活者の 間に生きたコミュニケーションを構築するサービス
サービス上の課題/目指したいサービス
課題
インフルエンサーの評価指標としてフォロワー数とエンゲージメント数が重要視されているケースが多いが、商品販売施策においては保存数が重視される。保存数を把握した上でインフルエンサーと企業のマッチングを行うプラットフォームが存在していなかったため、新たなサービスとしてスピード感を持ってサービス開発を行いたい。
目指したいサービス
・サービス名「THINK」:Twitter調査における既存システムの安定的かつ継続的な運用を維持しつつ、インフラコストを削減すること。
・サービス名「Reviewers」:インフルエンサーマーケティングで投稿保存数という指標を重要視するインフルエンサーマッチングプラットフォームの新規立ち上げをすること。
クライアントの課題/要望
・開発が発生した際に、都度RubyonRailsの対応人員を増やすのが難しい
・インフラ周りに強いメンバーがいない
・金額をミニマムに抑えながら安定的な運用を実現したい
・追加開発が発生した場合には、知見を維持した状態で取り組める体制がほしい
当社を選択していただいた理由
・開発リソースの柔軟性とインフラなど対応範囲の幅広さが先方ニーズにマッチしていたこと
・定常運用の際にもコストを抑えて対応できること
当社ご提案内容
受託型開発(フロー)にて提案
インフラ知見を持つディレクション人材をアサインメントすることで、インフラ周りの調整や業務対応にスピード感を持って対応できる体制を構築
インフラ/保守/開発を幅広く対応可能、かつ、コストミニマイズなオフショア体制をご提案しました。
ディレクション人材がインフラの知見を持ち、定常作業はベトナム側で行えるようにマニュアル化を行い、コストミニマイズしながらも幅広い知見を活かせる体制提案を行いました。
新規の開発が発生した際に、既存チームの知見を活かしながら適宜開発者を追加して、素早く開発を実行できる体制を実現しました。
まとめ
AI開発とはAIを活用したシステム・サービスを開発することで、多くの場合は外部の開発会社に依頼のうえ実施します。基本的にはヒアリング・コンサルティングや要件定義・プロトタイプ作成(Poc)・AIモデル開発・システム開発という工程で進み、各工程にかかった人件費などの総額が開発費用となります。費用の相場を知ることも大切ですが、自社にとって必要性の高いAIシステムを作り出せるよう「事前の目的・課題の明確化」や「開発会社との協力体制」などのポイントも忘れずプロジェクトを進めていきましょう。