CVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)とは?メリット・デメリットを解説

投稿日:2022.08.19更新日:2026.06.08

ビジネスの場などで「システム開発」とよく耳にはしますが、具体的にどんなことをやっているのでしょうか。本記事では、システム開発の流れや職種などについて解説します。また、システム開発を外注する際の注意点や、成功事例についてもあわせてご紹介します。

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CVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)とは何か

画像出典:Future Venture Caoital 「CVCファンドの基礎知識」

CVCは、Corporate Venture Capitalの頭文字3文字を取った略称です。事業会社が有望なベンチャー企業に出資を行う活動組織のことです。一般のベンチャーキャピタルと違い、基本的に自社の既存事業とのシナジー(相乗効果)が期待できるベンチャーへ投資し、戦略目的のために運営されています。

 

CVCとVCの違いについて

画像出典:東大IPC「CVC(コーポレートベンチャーキャピタル)とは?VCとの違い/メリット」

CVCもVC(ベンチャーキャピタル)も未上場の新興企業に投資する仕組みは同じといえますが、その目的に違いがあります。

CVCの主な目的は、既存事業の成長や拡大を図ることにあり、相乗効果を得ることが目的とされています。また、企業が新規事業の立ち上げに際し、技術やノウハウを獲得するために投資を行うケースも多いです。

一方、VCは主に投資資金回収が目的です。事業会社や金融機関などから資金を集め、期待できそうなベンチャー企業に投資を行います。その企業の数年後の成長を予想し、企業が上場した際の売却益の獲得を狙っているのです。すなわち、投資することで金銭的なリターンを目的としているのが特徴です。

 

CVC設立のメリットとは

事業会社がCVCを行うメリットは、オープンイノベーション、有望ベンチャーとの早期コンタクト、新規事業の立ち上げ・新市場の参入リスク軽減、社内外のメッセージ機能です。各メリットについて解説します。

オープンイノベーションを促進できる

自社のリソース以外に、社外の人材や技術などを活用して新しい発想を生み出す取り組みがオープンイノベーションです。

近年は顧客のニーズが多様化しているため、自社内で顧客ニーズを把握した開発を行うことが難しくなっています。このような状況に悩んでいる企業が、斬新な技術やアイデアを持っているベンチャーと手を組むことで、製品開発期間を短縮したり、新しい製品や市場を開拓したりできるようになる可能性があります。このような理由でベンチャー企業が保有している技術やアイデアを活用する企業が増えています。

早期に有望ベンチャーとコンタクトできる

事業会社は、CVCを実施することで、早い段階で有望なベンチャーの新技術やアイデア、サービスなどに対して接点をもつことができ、投資により事業シナジー(相乗効果)につなげられます。

新規事業の立ち上げ・新市場の参入リスクを軽減できる

自社で新たに事業を起こすとなると、設備の購入や人材の採用、技術やノウハウなどの準備が必要です。一方、CVC投資によりベンチャーと連携すると、ベンチャーが研究開発等を進めてくれるため、事業会社は低リスクで新市場への参入や新規事業の立ち上げに着手できます。すなわち、ベンチャーとの連携により、新事業や新プロジェクトなどが実現できるかどうかを調査し検証するフィージビリティスタディを実施することが可能です。

社内外のメッセージ機能がある

CVCにより投資資金を持つと、投資者やベンチャー起業家が集うコミュニティから情報を入手しやすくなることもメリットです。また、ベンチャーとの連携機関を自社内に設置することで、社外だけでなく社内からの情報も収集しやすくなります。

 

CVC設立のデメリットとは

つぎにCVCのデメリットについても見ておきましょう。一つは、長期的な投資になる点、もう一つは、CVCには失敗のリスクもあり、必ずしも成功するとは限らない点です。

時間がかかり、長期的な投資になってしまう

CVC投資は信頼関係の上に成り立つ投資です。信頼関係を構築するためには、長期的な取り組みが必要です。そのため、半年や1年くらいで結果が出ることはまれであり、一般的に数年単位の時間がかかるでしょう。なお、未上場企の株式に投資するため、流動性の低さは否めません。

失敗のリスクも把握しておく必要がある

投資活動は、成功するとは限りません。そのため、CVC投資を行うにあたり、開発・事業化・市場競争の各フェーズで失敗するリスクがあることを認識しておくことが必要です。

 

CVCからベンチャー企業が投資を受けることのメリット

メリットは、事業会社との関係強化、企業の認知度と信頼性の向上、スムーズな資金調達の3つです。では、詳しく見ていきましょう。

事業会社との関係を強化できる

ベンチャー企業は投資を受けることで、事業会社との関係性を強いものにできます。事業会社が所有する開発環境や顧客層といった経営資源を提供してもらえるため、事業の発展につなげられることができるのは大きなメリットです。事業会社としては自社の事業拡大を目指しているので、ベンチャー企業が自社の環境を利用しても問題はありません。

企業の認知度が上がり、信頼性が高まる

CVCを通じて規模の大きい事業会社から投資を受けられることは、ベンチャー企業にとっては成長性や将来性が認められたことになるため、認知度が上がり、信用力が向上します。これは、金融機関から融資を受けにくいベンチャー企業にとって大きなメリットです。また、事業会社は一般的に業務・資本提携を結ぶ際にプレスリリースを発行しますが、そこに社名が記載されることで、ブランド力の向上も期待できます。ブランド力が強化できれば、信頼性が高まり、取引先とのコンタクトでも有利になるでしょう。

資金調達がスムーズになる

資金調達の方法は、一般的に「投資」や「融資」などで行います。融資の場合は、借入先の銀行や日本政策金融公庫などの金融機関に、期限までに一定金額ずつ借入金を返済する義務があります。また、借入金だけでなく利息も支払わなければならず、ベンチャー企業にとっては資金繰りを圧迫する要因となりかねません。

一方、CVCは投資による調達になるため、投資金の返済については、融資のように一定金額ずつ返済する義務を負いません。そのため、ベンチャー企業にとって投資による資金調達が可能なことはメリットといえます。

 

CVCからベンチャー企業側が投資を受けることのデメリット

ベンチャー側のデメリットについても知っておきましょう。ここでは、競合他社との取引が難しくなることと、経営の自由度の低下が懸念される点について解説します。

競合他社との取引が難しくなる可能性がある

CVCから投資を受けていると、事業会社の印象が表立ってしまうことが多く、「あの企業との関わりがあるなら取引はしない」という流れになり、事業拡大に支障が出るかもしれません。特に事業会社の規模が大きければ大きいほど競合他社が増え、取引がスムーズに進まなくなる状況になる可能性があります。大企業からの出資によって信用力が高まるというメリットはありますが、依存しすぎるとデメリットになるでしょう。

経営における自由度が低下する可能性がある

事業会社が、ベンチャー企業の経営や事業方針に関与してくる可能性があります。CVCはもちろん出資のためであって、事業会社がベンチャーの経営に口出しできる権利はありません。しかし出資する企業によっては、シナジー効果を高めるために経営へ介入してくるケースもあります。出資を受けている立場上、事業会社の意見を無視することができずに、事業会社の色が濃く出てしまうことが考えられます。ある程度意見を聞くことは仕方ないとしても、会社の根幹部分が崩れないように注意することが必要です。

 

CVCとM&Aの違いと関係性


CVCとM&Aは、事業シナジーを目指す投資という点では似ていますが、投資先企業への影響力の度合いに大きな違いがあります。M&Aでは、相手先企業の経営権を持つ場合が多く、買収側企業が、売却側が手がけている事業をコントロールすることができます。とはいえ、経営権を握るためには莫大な費用がかかります。相手先企業がもっている株式を一定数以上取得しなければならないためです。また、M&Aを実施した後に相手先企業がしっかり運営できるように、経営資源やノウハウなどを提供する必要があります。

一方で、CVCにはM&Aのような強い支配力がないことが大きな特徴です。経営に関して支援はしますが、一般的に経営の舵取りは相手先企業の経営陣が行います。そのため、投資に失敗した場合でも、損失を抑えやすいといえるでしょう。ただし、CVC投資は、リスクは低いですが、リターンも低い投資といえます。

CVCとM&Aの検討の仕方

CVCまたはM&Aを検討するには、まず投資のリターンとリスクについて考慮する必要があります。投資にどれくらいのリターンを期待しているのか、またリターンを得るために可能なリスクはどれほどかなどを検討するとよいでしょう。

また、効果を発揮するタイミングを考えておくことも大切です。自社の主力事業とすぐにでも一緒に絡めたいのか、徐々に自社事業とのシナジーを得たいのかを検討しておくことです。
CVCとM&Aのそれぞれの特徴を踏まえた上で、自社の状況に合致した手法を選択しましょう。

 

ハイブリッドテクノロジーズの提供サービス

当社はデジタルプロダクト開発における多くの実績があり、日本とベトナムのリソースを融合して顧客のDXを支援する「ハイブリッド型サービス」を展開しております。当社・投資先企業のどちらも事業シナジーが最大化されることを目的にとする事業です。

「資金調達の難航」「社内リソースの枯渇」「他企業とのネットワーク不足」という課題を抱えるスタートアップ企業は少なくありません。

初期のMVP開発や成長期のプロダクト開発について当社のリソースを提供しつつ、課題解決へ向けてワンストップでの対応にてサポートいたします。

ハイブリッドテクノロジーズが選ばれる理由

ハイブリッドテクノロジーズは、創業以来累計290社におよぶ取引実績をもちます。その豊富な経験とノウハウをフルに活用し、スピード感のある対応を実現していることがハイブリッドテクノロジーズが選ばれる大きな理由です。

当社が運営する「Hybrid Technologies Capital」では出資に留まらず、プロダクト開発経験に基づいた優秀なエンジニアチームを短期間で組成することもできます。

このことから、スタートアップにおいて不可欠なスピード感のある企業成長が可能です。なお、ファンド償還期間は設定していないため、ハンズイフのスタイルでベンチャー企業のサポートを定期的に行っております。

 

まとめ

事業会社がベンチャーに対して行うCVCは、既存事業の拡大を目指し事業シナジーを追及しているため、シナジー効果が得られそうなベンチャーに投資を行います。投資資金の回収を目的とするVCとはそこが異なる点です。また、CVCでは、事業会社側にもベンチャー企業側にもメリット・デメリットが存在しますので、あらかじめ確認しておきましょう。

M&Aと比べるとローリスクでローリターンのCVC投資は、国内外を問わず多くの事業会社が行っています。CVC投資を受けることを検討しているベンチャー企業は、自社の状況に適した投資サービスを検討してください。

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