ソフトウェア・システムの「開発」「運用」「保守」の3つの仕事内容とは
ソフトウェア・システムの「開発」「保守」「運用」の業務内容について
SEの仕事は、開発・保守・運用に大きく分けられます。顧客からの要望を聞き取り、実現するためのシステムを具体化する「開発」、システムやサービスを管理する「保守」、システム環境をつねに監視し、障害の発生時に原因を特定する「運用」の3つです。どの仕事も欠かせない業務であり、ひとつでも欠けてしまうとシステムは正しく機能しなくなります。では、それぞれの具体的な仕事内容をご紹介します。
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ソフトウェア・システム開発の仕事内容
開発の仕事は、以下のような流れで進みます。
顧客から要望をヒアリング ↓ システムの計画と分析(要件定義) ↓ 設計書の作成 ↓ プログラミング言語を用いたシステムの開発 ↓ テストの施行 ↓ システムのリリース |
以上のように、顧客の要望を実現するために、どんなシステムを開発するのか、まず「システム要件」を決め、「要件定義書」を作成します。そしてプログラミング言語などのソフトウェアやハードウェアなどを検討する「基本設計」を行い、システムを開発します。その後テストを行った上でシステムをリリースするという流れです。
ソフトウェア・システム開発を担当するSEの特徴
開発系SEは、ゼロからシステムを開発していく力が必要です。また、顧客が抱える課題を解決するために、実現可能なシステムを提案する上で、顧客と認識をすり合わせることが重要です。さらに、プロジェクトを納期に合わせてスムーズに進めるためには、現場のエンジニアとの調整や、プロジェクト全体を管理する力が必要です。そのため、開発系SEにはコミュニケーション能力の高さが求められます。
一方で開発系SEには、ハードウェアやネットワークなどのインフラに関する知識の必要性は低いといえるでしょう。
ソフトウェア・システム運用の仕事内容
運用の仕事は、リリースしたシステムが対象となります。具体的には、ハードウェアやネットワークなどのインフラ面が多いのが特徴です。
例えば、スマホのゲームアプリなどは一時的にたくさんの人が利用することで障害が発生する場合があります。また、悪意のあるユーザーから、サーバーが攻撃されるケースも懸念される点です。このような場合に対策が遅れてしまうと、システムの停止や破壊といったリスクがあります。
運用系SEはこのような事態を防ぐために、日々システムの環境を監視しており、万が一障害が起きてしまった場合は早急に原因の箇所を突きとめます。原因がインフラの問題である場合、システムの復旧を行うことも必要です。
ソフトウェア・システム運用を担当するSEの特徴
運用系SEは、インフラに関する知識とトラブルに対応する力が必要です。インフラについて正しい知識を持っているSEは決して多いとはいえないため、十分な知識があり、トラブル時の適切な対応力を身につけているSEは貴重な存在になるでしょう。
また、運用系は一からシステムを作り上げていく開発系と比べると定型業務が多くなる傾向があります。
ソフトウェア・システム保守の仕事内容
保守の仕事も運用系と同様に、リリース後のシステムが対象です。ただし保守では、システムの改善とメンテナンスが主な仕事です。既存のシステムにある不具合な箇所を解消するなど、より良いものに改善するためにアップデートを行います。
たとえばゲームアプリでアップデートを行うのは、不具合の解消だけでなく、ステージを増設したり、新しいコンテンツをリリースしたりするためです。そのため、周辺機器のリプレース、システムの復旧作業、ネットワークメンテナンスなどを行います。
メリット
保守系SEは、システムの問題点に対応する仕事が多く、品質の高いサービスが求められます。そのため、保守の仕事を通してトラブルの原因や改修すべきポイントを的確に判断する力が身につくことはメリットです。
また、保守系は運用系と同様に定型業務が多く、少量の改修であれば、未経験者でも対応できる分野です。
会社ごとのソフトウェア・システムの「開発」「運用」「保守」とSE(システムエンジニア)の負担について
比較的小規模のシステムの場合は、開発・運用・保守の業務を社内で全て担当できますが、大規模のシステムになると、専門業者に運用を依頼するなど、業務を分割する場合もあります。すなわち、担当案件や会社により仕事の担当領域が異なりますので、開発・運用・保守のうちのどれかの仕事を受け持つ可能性があるでしょう。一般的には、新卒で入社した場合、開発や保守の仕事を担当する場合が多いですが、SEの負担は担当領域によって異なります。
運用・保守の業務は負担がかかりやすい
運用・保守の業務は、業務量によっては負担がかかりやすいといえます。その理由として、専門的な知識を要する業務であること、24時間体制の監視を要する業務であることなどから、対応できる人材が限られているためにSEの負担が大きくなりやすいことが挙げられます。また、自社で完結させるとしても、他の業務に人員コストを割けない可能性があるため、業務効率の悪化につながる可能性も否定できません。
以上の点を考慮すると、運用・保守の業務は専門の企業へ依頼するのがおすすめです。運用保守が安全に行えるようになることで、企業のリスクも低減でき、さらに社内のコア業務に注力できるようになるでしょう。
※ハイブリッドテクノロジーズではパートナー会社と連携することで、24時間体制の監視などを対応しています。
「開発」「運用」「保守」が分離していることによるデメリット
業務が分離していると、以下のような課題が生じる可能性が考えられます。
まず、開発側にミスが残っていても、改善やアップデートは運用・保守側が行うため投げやりになりやすいことです。開発側には納品したら仕事は完了というスタンスがあるため、バグが少しくらいあっても他部署に任せてしまえばいい、ということになってしまう傾向があります。しかし、納品はスタートに過ぎません。重要なことは納品したプロダクトをどれだけ顧客のニーズに合わせるために改善できるかということですから、開発側のスタンスは責任放棄といえます。
2つめの課題として、業務を分離することで連携がされないと、顧客のニーズを汲み取る力が弱まってくるため、企業の成長が見込めないことはデメリットです。とくに最近のビジネスではシステムが売上や収益に直結しています。そのため、システム開発を依頼する場合は、「運用」「保守」面のことを考慮に入れつつ、高品質なサービスを提供している事業者に依頼することをおすすめします。
ハイブリッドテクノロジーズのハイブリッド開発
<ハイブリッドテクノロジーズの提供サービス>
ハイブリッドテクノロジーズでは、ビジネスデザイン、UIUXデザイン、設計、実装、テスト、リリース、運用、保守まで一気通貫してサービスを提供しております。500名以上の経験豊富なエンジニアにより、迅速かつ高品質なシステム開発が可能です。 アジャイル開発、ウォーターウォール開発、ハイブリッド開発と言った様々な開発手法に対応しており、契約形態に関しましてもラボ型契約と受託型契約の2つから選択いただけます。お客様の状況や開発内容に応じて、開発手法と契約形態を柔軟にご指定いただけますが、それぞれの開発手法、契約形態の特徴の親和性から、アジャイル開発ではラボ型契約が、ウォーターウォール開発とハイブリッド開発では受託型契約を選択されるクライアント様が多数を占めます。
ラボ型開発について: ラボ型開発 サービス
受託型開発について: 受託開発 サービス
<ハイブリッドテクノロジーズが選ばれる理由>
弊社ではクライアント企業様及びエンドユーザー様の声を聞き、UIUXを意識したビジネスデザインを行なっております。 テーマを決めて分析し、仮説を立ててビジネスデザインを行い、プロトタイピング、検証、フィードバックを受け、再度分析から始める。 この一連の流れを、アジャイルスクラム開発に精通した500名以上のエンジニアが光速で回していくことにより、最速でより良いものを実現していきます。 ハイブリッドテクノロジーズには市場の声を現実にするための仕組みとメンバーが揃っています。
まとめ
ソフトウェア・システム開発の主な仕事は、「開発」「運用」「保守」です。開発の仕事内容は、顧客の要望に応じて実現可能なシステムを構築します。「運用」はつねにシステムを監視し、障害が発生した場合は原因を特定します。また、保守の主な仕事はシステムの改善とメンテナンスです。
「運用」「保守」の業務は、とくに負担がかかりやすい分野であり、社内で完結するとSEの負担が大きくなりやすいため、他社に外注するのも選択肢の一つといえるでしょう。